南太平洋の島しょ国の首脳らが参加する「太平洋・島サミット」が16日から東京で開幕します。政府は、中国などを念頭に海洋安全保障などで関係強化を図ります。

林官房長官
「今回のPALM10では国際社会や地域情勢の変化を踏まえた議論を行い、従来のわが国と太平洋島しょ国地域との間の絆に加えて、協力関係を一層強化したいと考えております」

 「太平洋・島サミット」は3年に1度、南太平洋の島しょ国の首脳らを日本に招いて開催され、2024年は18の国と地域が参加します。

 南太平洋地域では、中国が台湾と断交したソロモン諸島と安全保障協定を締結するなど、経済だけでなく軍事的にも影響力の拡大を図っています。

 政府は、いわゆる同志国に防衛装備品の無償提供などを行うOSA=政府安全保障能力強化支援を通じて、海上警備に必要な警備艇を提供するなど海洋安全保障での連携強化を図ります。

 また、地球温暖化に伴う災害リスクに直面する地域であることを踏まえ、気候変動対策でも協力を強化します。

 具体的には、サイクロンや津波対策に活用するため、準天頂衛星「みちびき」を通じて気象庁の観測データを共有することを表明します。

 岸田総理大臣は福島第一原発の処理水の海洋放出について、改めて安全性への理解を求める方針です。

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