全国的に猛威を振るっている手足口病。新潟県内でも感染者が急増し、県は警報を発表しています。一方、新型コロナウイルスの感染も拡大傾向にあり、人の往来が増える夏休みを前に対策の徹底が必要です。

【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫 院長】
「今、すごく増えている。もう2・3歳の子はみんな手足口病で来ているような感じ。体感的にはかなり。何倍とかそういうのは言えないが、手足の発疹が今年は非常に流行しているという印象」

新潟市中央区の鈴木内科小児科医院。院長の鈴木紀夫医師が感染者の急増を実感していると話すのは“手足口病”です。

県によりますと、7月14日までの県内の指定した1医療機関あたりの報告数は15.82と前の週から大きく増加。警報基準を上回る状態が続いています。

【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫 院長】
「今回の特徴は、39度くらいの熱がパッと出て、その後、翌日くらいから発疹が出始める感じが多い気がする」

通常熱や発疹が同時に出ることが多いという手足口病ですが、今回は発疹が遅れて出てくるケースが目立っていて、鈴木医師は感染に気が付かないまま周囲に広げてしまう恐れもあると指摘します。

また、熱や発疹などの症状自体は1週間ほどで収まるといいますが、その後も油断はできないようです。

【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫 院長】
「手足口病はウイルスが非常に長く体内にいるので、治ったとしても排出している。それが保育園とかに行くと、どんどんまた人に移るという感じ。だから保育園に行っている方は非常に感染する率が高い」

県はタオルの共用を避けることや子どものおむつなどの処理のあとは十分に手を洗うことなどを呼びかけています。

一方、新型コロナウイルスも心配な状況となっています。

県内では14日までの1週間で指定した1医療機関あたりの報告数が5.97と前の週と比べ増加。感染力の強い新たな変異株KP・3により全国的に感染が拡大しているとされます。

【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫 院長】
「今年はオミクロン株になってからインフルエンザが非常に流行り、インフルエンザが流行った時期はコロナウイルスがほとんど出なくなった。4月くらいになってインフルエンザの流行が終わり、その後、新型コロナがぽちぽち出ている感じ」

鈴木医師は季節性インフルエンザの収束に伴い、再び新型コロナウイルスの流行が始まったと指摘しますが、今回は感染経路が分からないケースが多いといいます。

【鈴木内科小児科医院 鈴木紀夫 院長】
「たまたまウイルスが多いところに行って感染したと思うが、それがどこの場所だったか分からない人がいっぱいいるというのが印象的。感染経路は謎に包まれている部分がある」

一段と人の往来が増える夏休みを前に警戒が必要な感染症。

こまめな手洗いや体調不良時には多くの人が集まる会合への出席を控えるなど、改めて基本的な感染対策の徹底が求められます。

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