2023年12月に生鮮食品などを扱うJAの店舗が閉店した長野県小川村で、来週から移動スーパー「とくし丸」の運行が始まります。村が補助金を出し、社会福祉協議会が運行する県内初の「官民連携」の事業です。
♪「とくとくとーく、とくし丸ー」
移動スーパー「とくし丸」。肉や魚などの生鮮品や、日用品まで品揃え豊かです。
19日初めて小川村にお目見えしました。「とくし丸」は全国のスーパーなどと連携して運行していて、県内では49台目です。
小川村の「とくし丸」では、県内初のある事業モデルが採用されました。行政が運行に関わる「官民連携」です。
小川村社会福祉協議会・伊藤哲明事務局長:
「買い物に困っている方の課題を解決したいという私どもの思いと、デリシア、とくし丸の事業の理念、そこが共通するものがあったので」
車両は村の社会福祉協議会が購入し、職員が販売を担います。今年度の事業費およそ600万円のうち450万は村の補助金です。
人口2300人余り、高齢化率46%の小川村。2023年12月に生鮮食品を扱うJAの店舗が閉店し、その店が行っていた移動販売もなくなりました。
住民の買い物の場の確保は喫緊の課題。そこで村も関わり、「とくし丸」を運行することになりました。
19日は式の出席者が特別に「買い物体験」しました。並ぶのは、長野市のデリシア安茂里店の商品です。
すぐに買い物かごがいっぱいに。
70代:
「しょっちゅうデリシアの安茂里や大町、白馬へ行く。そこでいつも買うものがいっぱいありました」
80代:
「だいぶそろっているから助かります」
小川村・染野村長も購入―。
小川村・染野隆嗣村長:
「買い物がこんなに楽しいと初めて気が付きました。品ぞろえ、びっくりしました。人口減少・高齢化の地域ですので安心感があり、地域の皆さんも喜んでくれる」
小川村の「とくし丸」は、来週から営業を始めます。曜日ごとに決まった集落を週1回ずつ訪問し、高齢者の見守りも担います。
小川村社協職員兼販売担当・小林敦典さん:
「お客さんの声をよく聞くスーパーに、御用聞きとか、そんなこともしていきたいなと」
官民連携の買い物支援。今後も広がりそうです。
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