忙しいママにとって、時間を無駄にせず、家はきれいで片づいた状態に保っておきたいもの。そのため、日常生活で避けるべき行動や習慣はあるのか。  

「片づけアドバイザー」の石阪京子さんによると 「バッグなどの床置き」「子供服のおさがり」はNG。また、「子供のリビング学習」「SNSとの向き合い方」に関しても“しないこと”があるという。その理由と対処法を聞いた。

帰宅時の床置きはそこから散らかる

床置きは物を床に直接置いてしまうこと。帰宅時に疲れていると、バッグなどは放り出したくなるけどこれが良くない。そこから散らかりだすという。

帰宅後は私物をプライベートスペースに(画像はイメージ)
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そのため、石阪さんは私物を置く「プライベートスペース」を事前に決めておき、バッグ類やアウターはそこで置く、脱ぐを習慣づけてほしいと話す。例えば、部屋のクローゼットに置くと決めたら、帰宅後は直行し、置いたり脱いだりしてしまう。リビングに向かうのは一段落してからだ。

床置きは我慢しよう(画像はイメージ)

玄関やリビングに荷物があると、家族も「置いていいんだ」と思って常態化してしまう。幼い子がいる家庭では、子供がまねするのも想像できるはず。

面倒くさく感じる気持ちはわかるが、床置きはぐっとこらえよう。プライベートスペースに向かう習慣が自然にできるようになれば、こっちのモノだ。

“着なくなった子供服”おさがりはよく考えて

子供が2人以上いたり、親戚や友人から「もらってくれないか」と言われて、“着なくなった子供服”のおさがりをフル活用しようと考えたことはないだろうか。ここも気を付けてほしい。

おさがりにも注意点が(画像はイメージ)

子供は体格の発達に違いがあり、短期間で成長することもある。少し前は大きくて着られなかったのに、いつの間にか入らないといったこともよくある。

結局は着なかったりして、膨大な量の服を抱え込む可能性もあるのだ。親戚や友人からのもらいものだと、処分に困ることにもなりかねない。 

もらった子供服が悩みの種になることも(画像はイメージ)

さらに石阪さんは、同じサイズでも、服によってはサイズ感がまちまちであることにも言及。

「この服の100cmは着られるのかな?といったことをしているとヘトヘトになりますし、時間もかかります。絶対に着るものやアウター類なら、取っておくのも良いでしょうが、そうでなければ断って良いです」(以下、石阪さん)

数やサイズを管理できなさそうであれば、おさがりをしない・もらわない勇気も必要。着なくなった衣類は、リサイクルショップなどで売る判断もあっていい。

リビング学習は“無法地帯”の原因に

子供がリビングなどの共用スペースで勉強する「リビング学習」。親が近くで見守ることで学習効果に良い影響があるとされるが、“家の片づけ”の面で考えると、ここにも落とし穴が。

リビングが散らかる原因に(画像はイメージ)

リビング学習自体は良いことだが、テーブルに勉強道具が置きっぱなしだと、そこからどんどん物が増えていく。子供用の学習机を置こうものなら、なおさら、周辺に子供の私物が放置されがちだ。リビング全体が散らかる原因になってしまうという。

「子供がランドセルやおもちゃを置くと、父親や母親も、洋服やカバンを置いたりして“無法地帯”になります。プライベートスペースと共用スペースは分け、『リビングはカフェ』と意識してください」

リビング学習はテーブルで行おう(画像はイメージ)

対策としては、リビング学習はテーブルで行わせ、子供は部屋から勉強道具を持ってくること、終わったら持ち帰るようにルールを決めておくこと。

また、大人が自宅で仕事や趣味を行う時も、同じようなルールを決めておくと良いという。勉強や仕事道具はケースで持ち運ぶと、食事のタイミングでもサッと片づけやすい。

SNSは時間やお金を無駄にしてしまう

面白い話題や投稿が満載のSNS。若い世代の母親はママ友との関係が気になり、チェックしてしまう人も多いという。しかし、ネットサーフィンやネットショッピングに発展し、片づけする時間がなくなったりお金を無駄にしてしまうことも少なくないので、注意が必要だ。

情報収集など明確な目的があるなら良いが 、そうでなければ「見るのは移動中にする」など、自分なりのルールを決めた方が、SNSとはうまく付き合えるそうだ。

SNSは扱いに注意(画像はイメージ)

石阪さんは「現実逃避で見てしまうこともあるでしょうが、自分と他人と比べたり、家の状況を比べたりするとしんどさも感じます。まずは自分と向き合ってほしいですね」と話す。

スマホを使うにしても、SNSの時間をアプリで料理を研究する、家計簿をつけるといったことに回せば、生活の向上や時短にもつながるはず。気分転換は大切だが、自分を見失わないようにしてほしい。

人生が輝く! 家事の「しないこと」リスト(講談社)

石阪京子
片づけアドバイザー、宅地建物取引士、JADP心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。夫と不動産会社を起業後、引っ越し後のアフターフォローとして家の片づけの提案を始める。独自のメソッドで片づけに成功した家は1000軒以上に上る。
現在は収納監修、片づけレッスンのほか、全国各地でトークイベントやオンラインセミナーを開催し、多くの女性に暮らしの整え方のアドバイスを送っている。

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