自民党総裁選挙を巡って、林官房長官が出馬への準備を始めたことが分かりました。上川外務大臣など出馬に意欲を示す閣僚や議員が相次いでいます。

■自民総裁選「出馬意欲」続々

 派閥なき総裁選は激しさを増しています。17日、金沢市を訪れていた自民党・茂木敏充幹事長(68)。午後、記者団に自民党総裁選の出馬について問われ…。

自民党 茂木敏充幹事長
「(Q.総裁選へのお考えは?)夏の間、考えます」

 党内情勢を慎重に見極めるとみられています。しかし、自身が会長を務める茂木派からは…。

加藤勝信元官房長官(68)
「総裁選に向けて具体的に動いていきたいと今、思っている」

 加藤勝信元官房長官がすでに出馬に意欲を示しています。

 一方、林芳正官房長官(63)も出馬に向けて準備を始めたことが分かりました。親しい衆参の議員らに総裁選に出馬する意向を伝えました。

 林氏は解散を決めている岸田派に所属。外務大臣などの閣僚を歴任し、過去には立候補した経験があります。また、衆院にくら替えする前は参院選に5回当選し、参院にも支持基盤を持っています。

 同じ岸田派からは上川陽子外務大臣(71)も意欲を示しています。20人の推薦人確保に向けて支援を呼び掛けています。

 こうしたなか、勝敗の鍵を握るのが自民党に唯一残る麻生派で、現在、54人のメンバーが名を連ねています。その麻生派からは河野太郎デジタル大臣(61)も立候補に意欲を示していますが…。会長の麻生副総裁(83)は岸田総理が不出馬を表明したその日の夜に茂木幹事長と会食。今後の対応などについて協議したとみられます。

 こうした派閥の動きを牽制(けんせい)しているのが中堅・若手議員らが擁立を目指す小林鷹之前経済安保担当大臣(49)です。

前経済安保担当大臣 小林鷹之氏
「旧派閥の力学だけで総裁が選ばれるような形になってはならない。そういう総裁選になれば良いなと思います」

 小林氏は立候補に必要な20人の確保に自信をみせていて、19日にも立候補を表明する方針です。

 自民党のほとんどの派閥が解消されて初めての総裁選挙。このほか、小泉進次郎元環境大臣(43)や高市早苗経済安保担当大臣(63)、石破茂元幹事長(67)なども出馬を見据えていて、候補者乱立の様相を呈してきました。

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