1歳の誕生日を迎えたタオ(手前)=札幌市中央区で2024年8月19日、高山純二撮影

 札幌市円山動物園のアジアゾウ「タオ」が19日、1歳の誕生日を迎えた。全国で初めてより自然に近い状態で世話をする「準間接飼育」下で生まれたタオの体重は、生まれたばかりのころよりも約5倍も大きい605キロ。体高も約50センチ高い148・5センチとなり、すくすくと成長している。

 飼育担当者によると、タオはこの1年間で好物のリンゴを鼻でしっかりつかめるようになり、今では大人と同じものも食べられるようになった。最近は耳にボールペンを当てるなど、採血のトレーニングをしており、間もなく健康管理に必要な採血もできるようになる見通しだという。

 さらに、母親のパール、先輩親子のシュティン、ニャインの雌4頭での同居も成功。タオの存在により、かつて衝突することもあったパールとシュティンの関係も改善し、タオが警戒の声を上げると、大人3頭が集まってタオを守るような仕草も見られたという。

 担当する朝倉卓也さんは「野生のゾウの群れで見られる行動を見ることができた。まだまだ成長過程だが、今後の成長を楽しみに見守ってほしい」と話した。【高山純二】

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