共働きの家庭が増える中、その役割が大きくなっている保育園。そんな園で過ごす時間だけでなく、家での時間も親子で充実させてほしいと、保護者の負担を減らす取り組みを行う見附市の保育園を取材しました。

■着替えや寝具…洗濯・管理を行うのは保育園

見附市にある「みつけの保育園」に登園してきたのは、小林透河くん(2)。

この日はプールの日!登園後、水着に着替えてさっそくプールに向かいます。熱中症に気を付けながら透河くんも水遊びを満喫しました。

【真保恵理アナウンサー】
「子どもたち、楽しいプールが終わり、お着替えです。濡れた水着は個人のカバンにしまうのではなく、一つにまとめていきます」

多くの園では濡れた水着や汚れた洋服はその日のうちに自宅に持ち帰りますが…

【子育て支援員 大平敬子さん】
Q.何をしている?
「幼児と2歳児の水着だけを入れて水洗いしている」

こちらでは水着を園内で洗濯。自宅に持ち帰らず、園内で管理します。

【みつけの保育園 野田峰子 施設長】
「手ぶら保育は本当に何も持たないで来てもらおうと思った。なので当然、着替え類や寝具類、そういうものはない」

保護者の負担をなくそうと、みつけの保育園で行っているのは“手ぶら保育”。

保育士のほかに掃除や洗濯を専門に行う子育て支援員が常駐し、保護者に代わり洗濯などをしてくれます。

そこにはこんな思いが…

【みつけの保育園 野田峰子 施設長】
「帰ってから(時間を)保育園で汚れたものの洗濯に使う。そういうことを省いてあげられれば、少しお父さん・お母さんに余裕ができていいかなと」

■「遠くても選んだ」家事の負担軽減で家族の時間大切に

共働き世帯が増加する中、こども家庭庁によると、全国の保育所などの利用率は増え続け、去年は52.4%に。県内でも71.7%と、多くの子どもたちが保育所などに通っています。

みつけの保育園でも現在、市の内外から34人が通っています。

給食で汚れたエプロンやお昼寝用の布団も園内で洗濯するため、持ち帰る必要はありません。

夕方になり、透河くんを迎えに来た小林さんも水筒だけを持って帰宅します。

小林さんは夫婦共働きで小学2年の士剣くんと透河くんを育てています。士剣くんの時は近所の別の保育園に預けていましたが…

【小林透河くんの母・明子さん】
「これは私が楽できるチャンスだというところで、少し遠くても車の時間はお話していればいいし、そこはカバーできるかなと。遠くてもここを選んだ」

実際に家事の負担が減ったほかにも、泥遊びや絵具遊びなど家では汚れることなどを気にして避けてしまいがちな遊びも積極的に行ってくれることもこちらの園を選んだ理由だといいます。

【小林透河くんの母・明子さん】
「楽しそう。私たちがしてあげられないことも園でしてもらっているし、それを全部園で完結してくれるのは本当にありがたい。洗い物もないので」

【みつけの保育園 野田峰子 施設長】
「子どもたちがのびのびと、自然というか土・植物とか木の実・虫そういうものと触れ合いながら発見をしていけたらいいなと思っている」

親子の時間を大切にするとともに子どもたちの可能性を広げたい…手ぶら保育に込められた思いです。

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