秋田県横手市で栽培されたジャンボスイカの重さを競う恒例のコンクールが、21日に開かれた。7月の大雨で畑が冠水し一部収穫できなくなったが、生産者の努力が実り、豪快なスイカが集まった。

コンクールには7人が出品し、大きく育ったスイカがずらりと並んだ。しかし今回は、7月24日に降り始めた大雨で生産者の多くが頭を悩ませた。

横手市十文字町睦合でスイカ生産2年目の高橋俊さんは、今回が初めての出品だ。

大雨で用水路から水があふれ、高橋さんのスイカ畑は冠水。すぐに消毒や畑の排水作業に取り掛かり、何とか出品にこぎつけた。

高橋さんは「ジャンボスイカに手をかけている暇がないくらい普通のスイカの方に手をかけないといけない状況だったので、大変な1年だった」と振り返る。

高橋さんが出品したスイカの重さは、53.8キロ。惜しくも入賞とはならなかったが、苦難を乗り越えた経験を今後のスイカ作りに生かす。

高橋さんは「来年、再来年も続けて、大きいものを作れるように頑張ります」と意気込んだ。

続いて登場したひときわ大きいスイカ。その重さは「101.4キロ」と100キロ超えだ。

会場にいた農家は「100キロいくのはすごいな。あれぐらいのものを作りたいんだよ」と話していた。

100キロの大台を超えて優勝を果たしたのは、十文字町十五野新田の生産者・齋藤裕磨さん。育てるスイカを1つにしぼり、徹底的な消毒に加え、肥料をこまめに与えたことで大きく育て上げた。

 齋藤祐磨さん:
「ことしはたまたまうまくいってくれた。天候の影響がかなり多かったので、対策をしっかりして、もっと良いものを作りたい」

大雨被害を乗り越えた生産者のたゆまぬ努力がスイカに込められていた。

※高橋俊さんの「高」は「はしご高」

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