生まれたばかりのときに事故に遭い保護されていた国の天然記念物「ツシマヤマネコ」が、自然界で生き抜くための訓練を終え、対馬市の山に戻りました。
ツシマヤマネコの「ひかり」です。
オスで1歳とみられています。
22日、対馬市上県町の山に放されました。
「ひかり」は 2023年7月、町内の道路でうずくまっていたところを保護されました。
交通事故に遭ったとみられ、保護センターで治療やリハビリを受けたあと、2023年10月に環境省の「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」に移されました。
保護されたときは生後2カ月ほどで、草原やため池など、対馬の自然を再現した場所で生きたネズミを捕まえたり、木登りをしたりと、自然の中で生きていけるようおよそ半年にわたって訓練を重ねてきました。
訓練されたツシマヤマネコが野生に帰されるのは施設ができてから初めてです。
ツシマヤマネコ野生順化ステーション 自然保護官 谷口晃基さん
「ヤマネコの交通事故は年間数件起きていて、昨年度は5件発生しています。特に日没と明け方に活発に活動する。この時間帯に運転する際はスピードを控えてほしい」
「ひかり」の首輪には、活動範囲を確認するための電波を発信する機器が付けられています。
「野生順化ステーション」はおよそ1年間、データをとり、定期的な健康状態のチェックや今後の訓練に生かすことにしています。
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