一向に収まる気配がない、令和の米騒動。

そんな中、6日の会見で坂本哲志農水相は「一部の地域において、店頭での購入に対し、納品が追いついていないことは承知している。米の円滑な流通の確保に向けた、一層の対応を行うように本日改めて要請します」と述べました。

とはいえ、しびれを切らした国民から聞こえるのは、怒りの声ばかりです。

買い物に来た70代の2人は「3週間ぐらいお米が買えなかった。(スーパーを)1軒2軒3軒4軒まわった」「政府なんか備蓄米がいっぱいあるって言うでしょ。なんで出さないの!?」と話します。

そんな怒りを鎮めようと、農林水産省は公式Youtubeチャンネルでショート動画を公開しました。
ところが、これが火に油を注ぐことに。

ショート動画では、消費者に安心してもらうため、新米の収穫が進んでいる状況を伝えていますがSNSでは、「はぁ~?何でYouTubeで発信するの」「遅きに失したんだけど…」などといった声が上がりました。

さらに、坂本哲志農水相の「私は昨日(2日)スーパーに行ってみましたけども、昨日(2日)の話で(店員が)『水曜日に入る予定です』と言っていた。そういうことを考えると早晩、米の不足する状態は解消するだろう」といった発言も、国民の怒りに火を付ける結果になっています。

フジテレビが水曜日(4日)に東京都内のスーパーを取材すると、店頭には新米が33袋並んでいました。

それが、5日には12袋。
1日で半分以上がなくなっていました。

そして6日、売り場に残った米を数えてみると3袋しかなく、そうこうしている間に、また1つ売れていき、これで残り2袋に。
次の入荷までに、店頭から完全に米が消えるかもしれないといいます。

米を買った客:
ここはどうかなと思ってきたら(米が)あったから(買った)。新米だっていうけど高いね。(坂本農水相が)「水曜日に出る」と言ってたよね?あと2袋しかないよ?お米なしではダメなのよ、パンはダメなの、お菓子。

買い物客:
政府って何を考えているか分からない。ここの(スーパーの)社長を総理大臣にしてもらいたい。

米不足の影響は、ご飯が欠かせないカレーにも及んでいます。

千葉・八千代市で8日、6年ぶりに開催されるはずだった「八千代カレーフェスティバル」が中止になってしまいました。理由の1つは、米の確保が難しいためです。

千葉県民からは、「寂しいです」「ちょっと悲しいですね」といった声が上がりました。

特産のナシなどを使ったご当地グルメ、「八千代カレー」。

フェスにも参加する予定だった店も、米不足は深刻な問題となっていました。

八千代市の店「ペルフェクト」では、北海道産の「ゆめぴりか」5kgの仕入れ値が、3カ月前は1800円ほどでしたが、6日現在は約1.5倍の3000円ほどにアップ。

カレーライスの危機がそこまで来ているのです。

ペルフェクト・杉田潮彦代表:
一応ナンも扱っているので、本当に米がないという状態になったら、ナンだけの提供になる可能性も…。

八千代市では、飲食店23店舗で行われるスタンプラリーのイベントは予定通り開催するといいます。

間もなく迎える実りの秋。
国民の我慢は限界に達しつつあります。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。