ポテトチップスなどに使われる加工用ジャガイモを、産地の十勝地方から首都圏に運ぶ臨時貨物列車「ジャガイモ列車」の今年の運行が12日、始まった。JR貨物で車両の検査不正が明らかになり、11日には一時、全車両運行停止措置がとられたことで、同列車の運行開始が遅れる可能性も出ていたが、その日のうちに車両の確認作業が終了し、予定通りの運行開始となった。

 12日午前8時すぎ、帯広市の帯広貨物駅ではジャガイモを積んだ通風コンテナを満載した貨車14両の列車が、埼玉県の熊谷貨物ターミナル駅へ向けて出発した。10月8日まで一日1往復運転される。

 JR貨物によると、運行停止措置後、道内でも確認作業を終えた貨物列車から順次運転を再開しており、12日は若干のダイヤの乱れは残ったが、通常通りの本数の運行となっているという。ジャガイモ列車や、北見地方からの「タマネギ列車」について、「今後も当初予定通りに運行できる見込み」としている。

 またJR北海道は、貨物の不正を受けて自社の車両を点検。異常はなかったという。(中沢滋人、上地兼太郎)

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