秋が深まるこの時期、気をつけなければならないのがスズメバチだ。福島県福島市の郊外にある一軒家でも、住民が気づかないうちに直径20センチの巣ができていた。特に9月から11月にかけて、スズメバチの巣が大きくなり、攻撃性が増すと言われている。刺されれば命にもかかわるスズメバチから、身を守るポイントとは?

いつのまにか直径20センチの巣

福島県福島市の郊外にある一軒家。軒下を見てみると…スズメバチの巣がある。住民が気づいたのは、この日の朝。いつのまにか直径20センチほどの巣が出来ていたという。

軒下にできたスズメバチの巣
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駆除の依頼を受けた専門業者が現場へ。協和エムザー福島営業所の安斎史喜さんによると、スズメバチは雨や風をしのげる場所に巣を作る習性があるという。
さっそく夕方から、作業が始まった。

人の通りがある身近な所にできたスズメバチの巣

怖いアナフィラキシーショック

昼間に活動し、日暮れには巣に戻る習性があるスズメバチ。刺されないよう防護服を着て駆除にあたる。協和エムザーの安斎さんは「一番はハチ毒ですね。それが体内に入ってしまうと、人によってはショック症状で命にかかわる」という。

防護服を着て駆除にあたる

スズメバチに刺された場合、体質によってはショック症状を引き起こす場合も。最も怖いのが「アナフィラキシーショック」という症状だ。一度ハチに刺されると体内に抗体が作られ、二度目にさされた場合、短時間で重篤な症状を引き起こす恐れがある。

一気に巣を駆除

ハチに注意を払いながら巣の中に殺虫剤を噴射。一気に巣を駆除する。20分ほどの作業だった。協和エムザーの安斎さんは「これから10月・11月にかけて、働き蜂が増えて巣がどんどん大きくなる時期になる。その分、凶暴性も攻撃性も高くなる状況になる。薬は業務用のものだと、すぐに駆除できるので任せてほしい」と話した。

巣に殺虫剤を噴射

協和エムザーによると、自分で巣を駆除しようとしたものの地面に落ちてしまって、手が付けられないという問い合わせもあるそうで、駆除は専門の業者に任せて欲しいと話していた。

駆除は専門業者に

服装の色や匂いにも注意

秋で自然に囲まれた場所に行く際も注意が必要だ。
ハチに攻撃を受けやすい服装が黒色のもの。逆に白や銀色には、攻撃性が弱くなるとされている。また、ニオイにも反応するので、香水やヘアスプレーなどはなるべくつけない方がいい。

黒い服装や香りには注意を(イラスト:PIXTA)

農学博士で「福島虫の会」の三田村敏正さんによると、今年は冬が暖かかったことから多くの女王バチが越冬して、多くの巣が出来ている可能性もあるという。

「福島虫の会」の三田村敏正さん

もし、ハチの巣を見つけた場合は、慌てず、ハチを刺激しないように落ち着いてゆっくりと離れることが大切だということだ。

(福島テレビ)

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