国税庁は25日、2023年の「民間給与実態統計調査」を発表した。

民間の給与所得者5076万人(1年を通じて働いた人)の平均給与は459万5000円で、前年に比べ0.4%増えた。平均給与の増加は3年連続で、10年前の2014年の420万9000円に比べると38万6000円増加している。

●平均給与の推移
2014年 420万9000円
2015年 423万4000円
2016年 425万円
2017年 433万6000円
2018年 439万1000円
2019年 438万4000円
2020年 435万1000円
2021年 445万7000円
2022年 457万6000円
2023年 459万5000円

男女別で見ると、男性は568万5000円、女性は315万8000円で、男女間の給与格差は252万7000円だった。また正社員の平均給与は530万3000円で、正社員以外は201万9000円だった。

さらに業種別で見ると、最も平均給与が高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」で774万9000円だった。次いで「金融業、保険業」で652万円、「情報通信業」の649万2000円だった。最も平均給与が低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」で264万1000円だった。「宿泊業、飲食サービス業」では、100万円以下の割合が29.6%と最も高かった。

●業種別の平均給与
電気・ガス・熱供給・水道業 774万9000円
金融業、保険業                652万円
情報通信業                      649万2000円
学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業 551万円
建設業                            547万7000円
複合サービス事業             534万8000円
製造業                            533万2000円
運輸業、郵便業                473万円
不動産業、物品賃貸業       468万6000円
医療、福祉                      403万6000円
卸売業、小売業                387万4000円
サービス業                      377万8000円
農林水産・鉱業                333万4000円
宿泊業、飲食サービス業    264万1000円

さらに年齢別に見てみると、男性は60歳未満までは年齢が高くなるに従い平均給与も高くなり、55~59歳では712万円と700万円を超えた。一方で女性は年齢による差が顕著には出なかった。

19歳以下 112万円(男133万円 女93万円)
20~24歳 267万円(男279万円 女253万円)
25~29歳 394万円(男429万円 女353万円)
30~34歳 431万円(男492万円 女345万円)
35~39歳 466万円(男556万円 女336万円)
40~44歳 501万円(男612万円 女343万円)
45~49歳 521万円(男653万円 女343万円)
50~54歳 540万円(男689万円 女343万円)
55~59歳 545万円(男712万円 女330万円)
60~64歳 445万円(男573万円 女278万円)
65~69歳 354万円(男456万円 女222万円)
70以上  293万円(男368万円 女197万円)

また給与別の人数は以下の通りで、「300万円超400万円以下」が最も多くなっている。年収1000万円以上は全体の5.5%だった。

「100万円以下」                  8.1%
「100万円超200万円以下」 12.3%
「200万円超300万円以下」 14.0%
「300万円超400万円以下」 16.3%
「400万円超500万円以下」 15.4%
「500万円超600万円以下」 10.8%
「600万円超700万円以下」 7.1%
「700万円超800万円以下」 4.9%
「800万円超900万円以下」 3.2%
「900万円超1000万円以下」 2.3%
「1000万円超1500万円以下」4.0%
「1500万円超2000万円以下」0.9%
「2000万円超2500万円以下」0.3%
「2500万円超」                   0.3%

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