独立行政法人「都市再生機構」(UR)が、賃貸住宅の明け渡しを強制執行する際の委託業務の費用について、会計検査院が調べたところ、担当者が計算式のかけ算と割り算を間違え、契約金額の上限となる予定価格が約8.5億円高くなっていた。検査院はURに改善を求めた。

 URは賃貸住宅の家賃滞納などで明け渡しの強制執行をする際などに、住宅にある家財を運搬、処分する委託契約を業者と結んでいる。

 検査院が、2019~23年度までの契約21件(約23億円分)を調べたところ、1立方メートルあたりの運搬費用の算定で、1トンあたりの運搬費用に0.65の係数を掛けるべきところ、逆に割っていた。これにより、運搬費用が倍以上に設定されていた。

 URは「長年、積算マニュアルを間違えていた。今後は再発防止に努めたい」としている。(座小田英史)

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