科博広沢航空博物館に展示されているYS11=茨城県筑西市徳持で2024年2月1日、堀井泰孝撮影

 茨城県筑西市の乗り物テーマパーク「ユメノバ」の科博広沢航空博物館(科博)に展示されている戦後初の国産旅客機「YS11」が、一般社団法人・日本航空宇宙学会(東京都中央区、森田泰弘会長)から航空宇宙技術遺産に認定された。19日に都内で、学会から科博に認定証が贈呈された。

 学会は2023年度から、航空宇宙技術発展史上で画期的な製品や技術を遺産に認定している。23年度は惑星探査機「はやぶさ」の技術など6件を認定。24年度は8件で、YS11は航空科学博物館(千葉県芝山町)が展示する試作1号機と合わせて認定された。

 YS11は敗戦によって航空機開発を禁止された日本が1950年代から国策で手がけた双発プロペラ機。試作2機を含む計182機が生産され、国内では06年まで40年以上旅客機として運航された。

 科博の機体は、64年に初飛行した量産初号機。65~98年に運輸省(現国土交通省)で飛行場の設備をチェックする飛行検査機として活躍した。羽田空港の格納庫に保管されていたが、2020年に科博に移され、24年2月から公開されている。

 今回の認定のほか、一般社団法人・日本機械学会が07年度に機械遺産に、一般財団法人・日本航空協会が08年度に重要航空遺産にそれぞれ認定している。

 ユメノバの入場料は小学生500円~大人2500円。問い合わせは事務局(0296・48・7417)。【堀井泰孝】

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