シリーズ「異変」。
広島市の山間部に現れる1頭の白いシカ…。
知られざる正体をツイセキします。
人が近づいてもまったく逃げない「白いシカ…」
広島市安佐北区で18日早朝に撮影されました。
【撮影した住民は】
「威厳がありました。神々しいです。夜が明けていたので朝5時45分。逃げるかなと思ったが逃げなかった。それが不思議と」
散歩が日課という地元の男性。
見慣れない異変に、思わず足が止まりました。
【五十川裕明 記者】
「おととい(8日に)現れた場所なんですが、国道54号、可部バイパスのすぐ下の場所です。日中は交通量があるすぐ下の部分に白いシカはいました」
川を渡って対岸に姿を消すまで撮影をしながら隣を歩いたといいます。
【撮影した住民は】
「この場所です。会えたというか、(白いシカが)会いにきたみたいな感じになった。自分の気持ちとしては」
Q:白いシカが会いにきてくれた?
「待ってたという感じだったんですよ。私からすれば」
Q:どういう気持ちで待っていた?
「分からないです。それは」
人を恐れないように見える白いシカ。
先月も、この男性は1頭でいるところを目撃していました…
白いシカに「出会った」のは今回が2度目でした。
【撮影した住民は】
「何か運命みたいな感じがしますね」
Q:シカは神の使いとも言われますが、見て例えばご利益があったことはありますか?
「体の調子がよくなったような気がします」
本当にご利益があるかどうかはわかりませんが、神秘的なオーラを放っていたことは間違いなさそうです。
映像を見た専門家は…
【広島市安佐動物公園獣医師・棚田晃成さん】
「広島県内では安佐動物公園にそういう連絡がきたのは初めてですね。この個体の場合はたまたま何らかの原因で白い毛にするような遺伝子をもったことで体の大部分が白い見た目になったと考えられます」
白いシカが撮影された可部地区周辺は近年、畑などの農作物を目当てに人里に現れるシカが出没範囲を拡大…シカそのものは珍しい存在ではありません。
ただ、自然界では「白い」体が目立ちすぎるため、かえって弱点になっている可能性もあるといいます。
【広島市安佐動物公園獣医師・棚田晃成さん】
「個体は一頭でいると考えられるので、群れからはぐれてしまった、あるいは体が白いことによって群れに受け入れられなかったという風に考えられます」
神秘的な存在感を放つ「白いシカ」。
突然現れるようになった理由も人への警戒心が低い理由も謎のままです。
<スタジオ>【記者の目】
取材した五十川ディレクターによりますと、「周辺は交通量もある住宅街。野生のシカなので見つけてもエサを与えず、人里に来ることを常態化させないことが大切」だと専門家は話しているということです。
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