鳥取県内でも教員不足が課題となる中、鳥取県は、鳥取大学に教育学部を再び設置するなど教員養成機能の強化に向けて大学と協議を始めました。
鳥取県庁で開かれた5月1日の協議会には、鳥取県の平井知事と足羽教育長、鳥取大学からは中島学長などが出席しました。
鳥取県内でも教員の人材確保が課題となるなか、鳥取大学の教員養成の機能強化に向けた取り組みが協議のテーマです。
鳥取県・平井知事:
「地域を引っ張っていくからにはそのための人材、教育、人を導く力を持った人、これを作っていかなければならない鳥取県という小さなユニットがゆえに風通し良くこの問題にあたっていきたい」
鳥取大学は、教員養成系大学・学部を再編する国の方針に基づいて、2004年、教員養成機能を島根大学に集約、教育学部を教員養成も可能な一般学部・地域学部に組織を改めました。
近年、全国的に教員不足が続く中、鳥取県では2024年度、公立学校の教員は270人の採用計画に対して、確保できたのは約6割の161人にとどまり、なかでも小学校は74人と計画の半数を下回るなど人材確保が大きな課題となっています。
こうした状況を受けて、平井知事は教育学部の復活など教員養成機能の強化を鳥取大学の中島学長に要望しました。
しかし…。
鳥取大学・中島廣光学長:
「教育学部作るのは日本の現代の状況ではハードルが高い。7、8年後に教員の需要がどの程度あるのか…」
学部創設から最初の卒業生を送り出すまでに最短でも7年かかるのに加え、少子化の影響で将来の教員需要も不透明なことから「教育学部」を復活させるのは難しいとする見解を示しました。
一方で、小学校教諭の養成を担う地域学部の「人間形成コース」の名称を変更するなど、鳥大で教員免許が取得できることを教員志望の受験生により強く訴えることなどを提案しました。
鳥取県・平井知事:
「どういうプランが鳥取プランとして一番有効に機能するのか、考え方が別れると思うが最終的にはとりまとめに向かいたい」
鳥取大学・中島廣光学長:
「新学部作るのはかなりハードルが高い。現時点で教員不足が深刻であればかなり即効性がある方法がいいんじゃないか」
県と鳥大は今後、ワーキンググループを設け、教員養成機能の強化に向けて協議を続けることにしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。