ゴミ捨て、トイレットペーパーの補充、夫婦間の中でこうした“見えない”家事をめぐるイラつきは起こりやすい。
そんな心の状態で相手から「言ってくれればやったのに」となんて言われたら、余計イラッとするだろう。
これまでに約4万件の離婚相談を受けてきた離婚カウンセラー・岡野あつこさんは、夫婦関係を改善するには小さなコミュニケーションの積み重ねが大事だという。
そのなかで、言ってしまうと関係を悪化させかねない一言について、著書『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社+α新書)から一部抜粋・再編集して紹介する。
「言ってくれればやったのに」は言わないほうがいい
ゴミ捨てをやってくれなかったとか、キッチンに洗い物が溜まっているのに、そのままにしていた、という家事をめぐる「あるある話」ですが、そんなときに「どうしてやってくれなかったの」と相手を問い詰めてしまう人がいます。
私の意見では、問い詰めること自体がよくないと思いますが、それでも「言ってくれればやったのに」と返すのは絶対NGです。
この記事の画像(5枚)この手の話がケンカに発展する原因は、「言われなくてもやって当然」と片方が思い込んでいることです。
だから、本来やるのが当然で、指示がなかったからといってやらなくていいという理屈は通らないだろうと怒っているわけです。
なのに「言ってくれればやった」と、あたかも相手が指示を出すのを怠ったかのように答えるのは、責任転嫁、言い訳論法と感じられて、イラッとさせてしまうのです。
また、「言ってくれればやったのに」のウラには、「そんなの簡単などうでもいいことじゃないか」という意識があるのかもしれません。
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