横浜市

 神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)は1日、10代の男性患者が手術を受けてから2週間余り経過した後に亡くなったと発表した。担当医が予期しなかった医療に起因する事故と判断し、外部の医師や弁護士ら5人を加えた事故調査委員会を設置し、適切な治療だったか調査する。

 センターによると、男性は通院患者で、2月に自宅で体調が悪化したため緊急入院。その翌日に外科手術を控え、高度治療室(HCU)で薬剤投与や人工呼吸器の装着を受けたが、痛みを訴えたり血圧が乱高下したりするなど全身状態が悪化したという。処置後に手術は予定通り実施した。

 その後は集中治療室(ICU)に入ったが症状は改善せず、17日後に死亡した。ただ担当医は死亡まで予期していなかったいう。

 公表までに時間がかかったことについて、医療事故に該当するか第三者機関「医療事故調査・支援センター」に相談していたなどと説明。県庁で記者会見した永渕弘之副院長は「亡くなられた患者さん、ご家族に心よりお悔やみを申し上げたい」と述べた。

 センターでは2021年にも患者が死亡する医療事故が発生。外部の専門家を入れた事故調査委員会から、術後管理の不十分さが指摘された。【蓬田正志】

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