アイコサポートはカメラやGPSをもとに遠隔でオペレーターが道案内した

東京都は25日、スマートフォンのアプリで障害者の移動を支援する実証実験を東京・西新宿で公開した。通話機能やカメラ、全地球測位システム(GPS)を使い、遠隔で道案内をするなどした。2025年に東京で開く聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」を前に、障害者が外出しやすい環境を整える。

実証実験は28日まで。アプリはSOMPOホールディングス傘下のプライムアシスタンス(東京・中野)が提供する「アイコサポート」と袖縁(東京・中央)の「袖縁」を活用する。

アイコサポートは視覚障害者向けのサービスで、アプリを起動するとカメラ映像やGPSをもとに遠隔のオペレーターが対応する。実証では障害者が都庁本庁舎から京王プラザホテルまで徒歩で移動し、オペレーターが音声で「その先に階段があります」「突き当たりを右です」などと呼びかけた。

袖縁のアプリではビデオ通話で店舗スタッフがサポートする

袖縁は、障害のある人が店舗スタッフに障害特性や要望を事前登録する。目的地でアプリをタップすると、情報が店舗側の端末に表示される。店のスタッフは情報をもとに店内を案内するなどした。

実証に参加した視覚障害を持つ初瀬勇輔さんは「誰に声をかければいいのか分からず、我慢してしまうことがある。アプリがあれば障害者の心理的なサポートになる」と話した。

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