１カ月後に迫ったクリスマス。そのクリスマスに花を添えるクリスマスケーキですが、物価高騰の波が及んでいます。原因はケーキ作りに欠かせない卵の価格高騰、さらに深刻なチョコレート不足もあります。
街の人（Ｑ.皆さんにとってクリスマスケーキとは？）
「子供が喜ぶので、買うのが行事になっている」
「予算は５０００円ぐらい。年に１回のイベントなので、値段は気にならない」
「家族の思い出」
「イチゴたくさんのってるのが好き」
「チョコ」
仙台市泉区将監にある洋菓子店です。ショーケースにはショートケーキやチョコレートケーキ、ロールケーキなど３０種類以上のケーキが並ぶ人気店です。１１月２日からクリスマスケーキの予約が始まり、例年と同じくらいの予約が順調に入っているということです。
予約した男性
「毎年予約している。恒例だし、子供も楽しみにしているので」
こちらの店ではクリスマスケーキ作りはこれからですが、今年は値上げを決めています。
フレーズ製造部長 服部隆さん
「原料がかなり高騰していてものすごく苦労している」
円安や物流コストの上昇により、小麦粉や砂糖、バターに生クリームなどすべてが値上がり…。中でも顕著なのが卵の価格高騰です。
フレーズ製造部長 服部隆さん
「ここ１年で４割ぐらい上がっている。これからクリスマスにむけて需要上がるので、今よりもさらに値段が上がる」
ＪＡ全農たまごの調査では取引価格は今年１月、Ｍサイズが１キロあたり１８０円だったのが、１１月２６日時点で２８５円まであがっています。宮城県養鶏協会によりますと、猛暑の影響で卵の生産が減ったことや、鳥インフルエンザの感染拡大を警戒した需給バランスの崩れなどが原因とみています。
さらに今、卵と同程度か、それ以上に値上がりしているのが「チョコレート」。カカオの原産地西アフリカで発生した水害やカカオの木を枯らすウイルスなどの影響で深刻なカカオ不足が発生。価格が前の年と比べて倍以上になっています。
こうした原材料費の高騰を受けて、この店でも５号サイズの生クリームケーキは去年より２５０円、生チョコレートは３００円の値上げを決めました。
フレーズ製造部長 服部隆さん
「毎日よりおいしくよりきれいに心を込めて作っているので、楽しみにしておいしいしいケーキを食べてください」
仙台市泉区長命ヶ丘のこちらのお店でも…。
記者リポート
「店内では犬用のおやつがうられていますが、実はこちら犬用のケーキ専門店です」
冷凍用のショーケースの中には普通のケーキと見間違うほどのかわいらしいマフィン。これらはすべて犬用なんです。クリスマスの時期はクリスマスデザインのケーキが並びます。犬用ケーキということで…。
グリーンウッド 三苫園子さん
「メインは肉、鳥肉と鹿肉と馬肉を使用、サツマイモやおからをベースに土台つくり、ジャガイモでデコレーションしている」
他にも同じ材料を使用したオーダーケーキもあり、クリスマスの時期は予約でほぼいっぱいになるということです。しかし、犬用のケーキにも今年は値上げの波が…肉類やジャガイモなどの価格が高騰し、オーダーケーキは去年より約５００円値上げしたということです。
グリーンウッド 三苫園子さん
「一緒に楽しむ時間を楽しみたいというご家族が多いので、値上げで大変な部分もあるが、皆さん、犬に喜んでほしくて買いに来るので、それに応えるため私もがんばっている」
クリスマスまであと１カ月。クリスマスケーキを楽しみに待っている子供やその家族、犬や飼い主のために店側の試行錯誤が続きます。
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