28日から始まる臨時国会の所信表明演説で、石破総理大臣は「年収103万円の壁」の引き上げを表明する方向で調整に入りました。

 複数の政府関係者によりますと、29日に衆参両院の本会議で行われる所信表明演説で石破総理は「年収103万円の壁」について、2025年度税制改正で議論し引き上げる考えを明らかにする方針です。

 また、来年2025年の春闘での大幅な賃上げ実現に向けて、33年ぶりの高水準となった今年の勢いを続けたい考えを強調する見通しです。

 さらに、石破総理肝煎り(きもいり)の防災庁の設置や避難所の整備などの災害対応のほか、自衛隊の処遇改善や経済安全保障でのサプライチェーンの国内回帰も盛り込む方向です。

 外交面では、日米同盟の強化に加え、中国の習近平国家主席と会談したことに触れ、「建設的で安定的な日中関係」を構築する姿勢を示す見通しです。

 少数与党として難しい政権運営となる石破総理は、野党の意見も丁寧に聴きながら幅広い合意形成を図る考えを表明することも検討しています。

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