空気の乾燥が気になる季節になってきましたが、注意したいのが病気への感染だと思います。
2024年は、感染症が例年にない広がり方をしているんです。

1つ治ったらまたすぐ別の感染症にかかってしまうことをさす「感染ドミノ」。

さらに教育現場では、過去にあまり例のない事態も起きているといいます。

29日午後、厚労省は最新のインフルエンザの流行状況を発表。
全国では、5週連続で患者数が増加しています。

本格的な乾燥シーズン。
29日も医療機関では、発熱などの症状を訴える多くの患者の姿がありました。

そんな中、2024年、特徴的なのが複数の感染症の同時流行です。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
マイコプラズマとそれから手足口病が、まだ夏から引き続いて多いですね。コロナの患者さんも変異株が増えてきたという話もあり、ちょっとコロナ増えてきたのかなと。

患者が増え始めたインフルエンザに加えて、8年ぶりに流行しているマイコプラズマ肺炎、すでに2024年過去最多の感染者数となっている溶連菌、そして各地で夏から警報レベルの手足口病、東京都などで警報レベルとなっているリンゴ病、さらにコロナの感染拡大も懸念されています。

2024年、注意が必要なのが“感染症ドミノ”だといいます。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
勢いのあるインフルエンザ、あるいはコロナに感染してしまうその病み上がりで、さらに新たに今度は溶連菌に感染してしまう。2~3度ですね、感染してしまう「感染症ドミノ」が起こりやすくなっている。

1つの感染症にかかり、体力が弱っているところに別のウイルスに感染してしまうという“感染症ドミノ”。

29日、病院で患者さんに話を聞いてみると、「同時じゃなくても手足口病のあと、マイコプラズマに連続でなったと聞いたことがある」との声があがりました。

さらに、複数の感染症の同時流行により、医師も驚く事態が起きていることが分かりました。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
2024年は大変なことになっているなと思います。

発熱とのどの痛みで病院を訪れた女性の溶連菌の抗原検査の結果は陽性でした。

小学校の先生だという女性に話を聞くと、クラスで複数の感染症が流行しているといいます。

小学校の先生(30代):
みんなそれぞれ診断下ってない風邪とか、おなか痛いとかなので(学級閉鎖に)ならない。胃腸炎だったり、せき、マイコプラズマ。

病気の種類が異なるため、学級閉鎖の判断がしづらいということなんです。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
いろんなウイルスやバイ菌があれこれ入れ食い状態でいるっていうのは、普段の年では想像しないようなことだと思います。

インフルエンザの対策はこの時期、皆さん心構えができていると思うんですが、なぜ、ここまで複数の感染症が同時多発的に流行しているのか、伊藤先生に伺いました。

通常、手足口病は夏の暑い時期にはやります。

そして、冬になりますと寒くなってきて乾燥してきて、溶連菌ですとかインフルエンザが流行するんですが、2024年は暑い時期が長かったこともあって、秋が短くなってしまいました。

そうすると、このあとを引いて、そこに冬の感染症がはやっていくと同時流行ということになってしまっているというんです。

ちなみに病院、内科にとっては本来、11月というのは患者さんはそこまで多くない落ち着く時期だそうですが、2024年は患者数とても多いということでした。

医療現場では、検査キットや薬不足の懸念も出ているということです。

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