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  • 年間大賞「ふてほど」

  • 2024年「新語・流行語大賞」トップテンは

「新語・流行語大賞」は、1年の間に話題になった出来事や発言、流行などの中からその年を代表することばを選ぶ賞で、2日はノミネートされた30のことばから、ことしのトップテンが発表されました。

年間大賞「ふてほど」

年間大賞には、1986年から2024年へタイムスリップした阿部サダヲさん演じる主人公が、価値観の違いに戸惑いながらも奮闘する姿をコミカルに描き、コンプライアンスに縛られがちな現代を風刺して話題になった、民放のテレビドラマ「不適切にもほどがある!」を略した「ふてほど」が選ばれました。

「ふてほど」が年間大賞に選ばれたことについて、主演を務めた阿部サダヲさんは「いつもテレビで見ているところに来られてうれしいです。ドラマ全体が評価されたようで光栄です。ふだんはおとなしく暮らしているので、不適切なことをしている自覚はありません」などとあいさつし、笑いをとっていました。

また、テレビドラマに関することばが年間大賞に選ばれたのは、2013年のNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」のセリフ「じぇじぇじぇ」以来、11年ぶりで、阿部さんは「『あまちゃん』も脚本は宮藤官九郎さんなので、宮藤さんすごいと思いました。昔はこういうことがはやったなどと親子で話せるし、働いている人にも『話し合い』というテーマが響いたと聞きました」と話していました。

年間大賞 選考委員 やくみつるさんは

「ふてほど」が年間大賞に選ばれたことについて、選考委員の漫画家、やくみつるさんは「これまで新語・流行語大賞に選ばれたことばの中には、すでにコンプライアンス上使えなくなっているものも結構あります。『いっき飲み』を表す『イッキ!イッキ!』などもってのほかです。今となっては負のことばとなってしまったものもありますが、あえてギリギリを攻めて世に問うた今回のドラマは、逆説的に新語・流行語大賞を想起させ、親和性があると思いました」と理由を語っていました。

2024年「新語・流行語大賞」トップテンは

ことしの「新語・流行語大賞」のトップテンに選ばれたのは、50音順に、次のことばです。

▼「裏金問題」
▼「界隈」
▼「初老ジャパン」
▼「新紙幣」
▼「50-50」
▼「ふてほど」(年間大賞)
▼「Bling-Bang-Bang-Born」
▼「ホワイト案件」
▼「名言が残せなかった」
▼「もうええでしょう」

「50-50」

トップテンには、スポーツに関するものとして、大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が1つのシーズンで初めてホームラン50本、50盗塁を達成した記録「50-50」。

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「初老ジャパン」

ことし夏に開かれたパリオリンピックから「初老ジャパン」。

馬術の総合馬術団体で銅メダルを獲得したチーム4人の平均年齢が41歳だったことが話題になりました。

「初老ジャパン」のチームはユニフォーム姿で登壇し、はじめに根岸淳監督が「すばらしい賞をいただきありがとうございます。4人の選手たちが銅メダルをとる前から、メダルをとったときに“なんとかジャパン”があったほうがいいのかなと思って『初老ジャパン』を考えました。乗馬はマイナースポーツなので、これを機に乗馬を知っていただいて、馬に乗る人たちが増えたらいいと思います」と喜びを語りました。

大岩義明選手は「賞をいただけるのであれば、初老でよかったなと思っております」と話して、会場を笑わせていました。

戸本一真選手は「このような機会をくれたのも、愛馬たちのおかげかなと思っているので、名誉ある賞をいただけたと報告したいです。若いのでまだ頑張っていきたいです」と話していました。

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「名言が残せなかった」

陸上女子やり投げで、女子のフィールド種目として日本選手初のメダルとなる金メダルを獲得した、北口榛花選手の発言から「名言が残せなかった」。

北口選手は「会見場で言ったことばがノミネートされ、ここまで来たことにびっくりしています。小さいころからスポーツが大好きで、オリンピックをテレビで見ていましたが、選手のことばがはやる、たくさん使われると強く感じていて、自分自身もいつかは名言を残したいと思っていました。疲れていたことと、英語とチェコ語と日本語で順番にインタビューを受けていて、冷静に話さないと何語を話しているかわからなくなってしまうことから、自分の気持ちをストレートに話せず名言を残せなかったことが悔いに残って出たことばでした」と背景を語りました。

そのうえで「今もたくさん『名言を思いつきましたか』と聞かれますが、難しいことがとても身にしみて、名言を残すことは難しいと感じたパリオリンピックでした」と笑顔で話していました。

来年の目標について「東京で世界陸上があり、日本の皆さんの前でまた金メダルがとれるように頑張りますので、ぜひ会場に足を運んで生で見てほしいです」と意気込みを語っていました。

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「Bling-Bang-Bang-Born」

音楽やドラマからは、ヒップホップユニット「Creepy Nuts」のヒット曲でサビのフレーズがダンス動画でも話題になった「Bling-Bang-Bang-Born」。

「もうええでしょう」

Netflixが配信するドラマ「地面師たち」でのピエール瀧さんのせりふ「もうええでしょう」。

「裏金問題」

時事問題や世相に関することばとして、政治とカネをめぐる「裏金問題」。

「裏金問題」がトップテンに選ばれたことについて、政治資金をめぐる問題で刑事告発を行った神戸学院大学の上脇博之教授がリモートで表彰式に出席し「生活が苦しい中で多くの国民が“裏金議員”に怒りを感じ、流行語になったのだと思います。国会議員や地方議員、知事や市長などの政治資金収支報告書を常にチェックすることが、政治家に厳しい目を向けることになると考えています」と話していました。

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「界隈」

仲間や近い存在といった“共通の人々”として使われる「界隈」。

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「新紙幣」

ことし7月に20年ぶりに発行された「新紙幣」。

「新紙幣」が選ばれたことについて、新一万円札に描かれた渋沢栄一の出身地として話題を集めた埼玉県深谷市の小島進市長が、渋沢さながらの黒色の帽子や服装で登壇し「渋沢栄一が一万円札の顔になり、市全体で盛り上がっています。深谷はねぎでは有名でしたが、これを機会に市と渋沢栄一の考え方や精神を知ってもらえたらありがたいです」と語りました。

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「ホワイト案件」

SNSを通じた求人で闇バイトではないことをアピールする際に用いられる「ホワイト案件」。

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