宮城と山形にまたがる蔵王連峰の冬のシンボル、樹氷についてです。自然が織りなす奇跡とも言える絶景ですが、近年、樹氷になる木に異変が起きています。

スノーモンスターとも言われる蔵王の樹氷。宮城の冬の風物詩のひとつで、海外の旅行客にも人気が高い貴重な観光資源です。

そもそも樹氷は針葉樹のオオシラビソといわれる木に氷や雪が付着してできあがります。しかし2013年ごろから、オオシラビソに虫食い被害が発生。東北森林管理局の定点観測などによりますと、深刻なエリアでは森林の8割から9割が枯れてしまったということです。

12月3日は東北森林管理局の職員や観光事業者など約40人が集まり、森林再生に向けた取り組みや課題について協議を行いました。

「ポイントポイントで写真を残して、それを業務として毎年続けていくような体制をとっていただいた上で、調査項目を縮小して再生に注力していただくのがいい」

東北森林管理局では虫食い被害のピークは過ぎ、現在は収束傾向にあると分析していますが、今後も息の長い対策が必要だとしています。

森林総合研究所東北支所 山中高史所長
「大木に成長するまで100年ぐらいかかると見ていいかと思う。息の長い取り組みになるが、今やらないと始まらないので、今やることがとても重要」

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