マレーシアのリハビリ施設に納入が決まったHALのうち関節の動きを支援するタイプ

筑波大発で装着型ロボット開発のCYBERDYNE(サイバーダイン)は4日、マレーシアの政府系リハビリ施設に医療用サイボーグ型装着器具「HAL」をレンタル形式で納入すると発表した。契約額は約7億円。様々な規制などから普及が停滞する国内市場を補うため海外を開拓する戦略を加速する。

同国北部に2025年1月開設予定の東南アジア最大級のリハビリ施設「国立神経ロボット・サイバニクス・リハビリテーションセンター」に65台納入する。運営するマレーシア社会保障機構との契約期間は最大5年間。25年3月期から売り上げを計上し、初年度は約5500万円を見込む。

同国政府の閣僚らが5月下旬、茨城県つくば市の同社を訪問。山海嘉之社長に下肢のほか、腕や足の関節、腰の動きを支援する3タイプのHALを導入する意向を伝えていた。

HAL(Hybrid Assistive Limb)は脳が体を動かすために発する微弱な生体電位信号を読み取って動くパワードスーツ。皮膚に付けたセンサーで感知した生体電位信号を内蔵コンピューターが解析し、装着者の動きを助ける。重さは約3キログラム。

11月中旬にはHAL約3億6000万円分をウクライナの首都キーウの医療施設に納入すると発表。ロシアとの戦禍で負傷した市民の機能回復訓練に役立ててもらう。

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