新年の風物詩、中身はお楽しみの「福袋」。 いやいや、もうそんなのは古い!? 近年、各社福袋に工夫を凝らしていて…


■ユニークな福袋を販売 福袋戦国時代

ミスタードーナツでは、ポケモンとコラボしたグッズとドーナツの引換券をセットにした福袋を販売。

UHA味覚糖は、82種類ものお菓子を米袋に詰め込んだ福袋を発売。すると予約開始から、わずか2日間で完売となり急遽3000袋の追加を発表するなど、今や福袋は年内の予約が必須になりつつあるんです。

たくさんの企業がこぞってユニークな福袋を販売する世はまさに、おっカネ〜『福袋戦国時代』

■日本初のサービス 市場に出回らない商品を定額配送

そんな中… 。
【田中友梨奈アナウンサー】「一風変わった福袋を販売している会社があるということで、大阪市大正区にやってきました。ここはどういった場所ですか?」

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「メーカーで発生する余剰品や規格外の商品を販売する会社です」

まだ食べられるのに、販売できなくなった食品を仕入れ、お安く提供する会社「ロスゼロ」。早速、福袋の中身を見せてもらいます。

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「ざっくばらんに食品とお菓子と調味料をバランスよく入れています」

こちらの会社が販売しているユニークな福袋、その名も「ロスゼロ不定期便」。

本来、市場に出回らない商品を定額で配送する日本初のサービスです。配送は、2カ月に1回。年末年始だけでなく、1年中楽しめる 画期的な福袋なんです。

■1万円相当の食品が半額で手に入る

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「(市場価格は)スナック菓子はだいたい150円ぐらい。レトルトのあんかけ麺は400円ぐらい。りんごや梨を漬けたものは300円ぐらい」

【田中友梨奈アナウンサー】「いろんなジャンルのものが入っています」

福袋の中身を全て出すと、かなりの品数になります。

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「だいたいこれで1万円以上のものが入っています。この福袋が送料と税込みで5000円」

【田中友梨奈アナウンサー】「半分ぐらい」

なんと1万円相当の食品が、半額で手に入るんです。

【田中友梨奈アナウンサー】「結構安いと思いますが、中身は大丈夫ですか?食べられるものですか?」

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「なかには3、4カ月先の賞味期限のものや、保存食であれば1年先の賞味期限のものも入っている」

とはいえ、安過ぎてちょっと心配。ということで、特別に試食させていただきます。

【田中友梨奈アナウンサー】「(スナック菓子を試食)しっかりさくさくで、全然しけてないです」

■食品ロス問題 理由に「とあるルール」

味も申し分のない商品。なぜこんなに安く提供できるのでしょうか?

【田中友梨奈アナウンサー】「1枚の紙、お手紙みたいなものですか?」

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「皆様に入れている、1つ1つのロスの背景を書いている」

福袋に毎回入っているという、1枚の紙。実際にどのようなことが書いてあるのか利用者さんに聞いてみました。

【ロスゼロ愛用歴1年 寺田有美子さん】「こんなことで捨てられちゃうものがあるんだ。パッケージが先になくなっちゃって売れなくなったとか、印字が不良で販売できないとか。勉強にもなっています。こんなにいろんなフードロスの原因があるのは知らなかった。フードロス博士みたいになってきた」

食品ロス問題の救世主ともいえるこの福袋。しかし、なぜそもそもたくさんの食品ロスが出てしまうのでしょうか。

その大きな理由の一つに、食品業界が抱える 「とあるルール」があげられると言います。

■経済損失は推定4兆円 日本の食品ロス

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「このロスの理由が『3分の1ルール』。製造から賞味期限まで3分割」

食品業界の「1/3ルール」とは、賞味期限がある程度長く確保された商品に設けられているもので、メーカーから小売店へ納品する納品期限、小売店が消費者へ販売する販売期限、そして消費者が食べるまでの賞味期限。それぞれをキッパリ3等分するという、食品業界の常識だそうです。

つまり、賞味期限はまだまだ先の商品でも納品や販売の期限を過ぎてしまったら、それだけで廃棄処分になってしまうんです。

【田中友梨奈アナウンサー】「1/3ルール初めて聞いたんですが、法律で定められているのですか」

【ロスゼロ 法人第一営業部 主任 冨田侑希さん】「法律ではないんですが、賞味期限がある状態で購入できるように定められたルールというかお約束」

クリスマスやバレンタインなど、季節限定の商品もシーズンを過ぎれば廃棄処分に。さらに、物価高により価格が高騰し、商品バーコードの変更が必要になると、たったそれだけで商品は廃棄処分になってしまうんです。

このような背景から日本の食品ロスは1年間でおよそ470万トン。経済損失は推定4兆円というおっカネ〜金額になっています。

■「おせち」 ではなく「おそち」!大好評の商品に

そんな見逃せない食品ロス問題に立ち向かうべくスタートした「ロスゼロ不定期便」。取り組みが共感を呼び、現在は1400人ほどのユーザーが契約しています。

【田中友梨奈アナウンサー】「1つ1万円相当の食品。それが1400人。1回届くタイミングで1400万円のフードロスが削減されていることになる。『もったいない』がたくさん解消されている」

そんなロスゼロには、福袋意外にも大好評の商品が。それがお正月の醍醐味、みんな大好き「おせち」 ではなく、その名も「おそち」。

メーカーが余らせてしまったおせちの在庫をお正月が過ぎてから、お得に購入できるサービスです。今年は2万円のおせちが1万5000円で提供されました。

【田中友梨奈アナウンサー】「遅く届くおせちで『おそち』。考えましたね」

さまざまなアイデアで、年間4兆円ものおっカネ〜食品ロスに立ち向かうロスゼロ。

ムダを無くしておトクに楽しむ、おっカネ〜サービスでした!。

(関西テレビ「newsランナー」2024年12月6日放送)

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