新成人を祝って来年1月に揚げる大凧(おおだこ)が5日夜、滋賀県東近江市で完成した。縦5メートル、横4・8メートル、重さ約40キロの「20畳敷」。成人式実行委員会の若者らが、東近江大凧保存会の指導で約1カ月かけて作った。

 東近江の大凧揚げは、国の無形民俗文化財。江戸時代に始まった。

 村々が大きさを競ううちに、凧はどんどん大きくなり、畳240枚分の記録も残る。

大凧の絵柄と文字が示すメッセージとは

 新成人は1978年から揚げてきた。

 この日は、二十歳の願いを書いた札を凧の裏に貼って仕上げた。1月12日に、東近江市内の中学校グラウンドで揚げる。

 実行委員長で、消防士の岡田真貴さん(20)は「力を合わせないとこんな迫力のある大凧はできない。伝統の体験で、保存会の方と(違う)世代のつながりの大切さも感じた」「みんなの願いを乗せて無事に飛ばしたい」と話した。

 絵柄と文字をかけ合わせて意味を持たせるなぞなぞ「判じもん」が、この大凧の特色だ。今年度は来年の干支(えと)のヘビ2匹と稲妻に、大きく「翔」の文字をあしらった。

 その意味するところは――。

 「翔(と)べ! 巳(み)雷(らい)(未来)へ」

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 世界凧博物館東近江大凧会館(滋賀県東近江市八日市東本町)では、100畳敷の大凧を常設展示している。詳しくはホームページ(https://oodako.net/)。

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