「政治とカネ」の問題に野党が切り込みました。

■「政治とカネ」国会で本格論戦

 自民党の新しい政治活動用のポスターが完成。キャッチコピーは「成果で応える」です。

自民党 平井広報本部長
「まさに今回の熟議の国会に臨む石破総裁の気持ちを表したコピーになっていると思います」

 果たして熟議の国会となっているのか。

立憲民主党 長妻代表代行
「裏金の問題が起こって、それで企業・団体献金…。企業・団体によるパーティー券の購入が大問題になっているわけじゃないですか。この機に廃止しようと機運が盛り上がっているわけですよ」

 なぜ自民党は企業・団体献金の禁止に踏み出そうとしないのか。野党側が政治改革の本丸と位置付ける企業・団体献金の禁止で議論が交わされました。

立憲民主党 長妻代表代行
「やっぱり企業・団体献金は私は禁止すべきと思うんですが」

石破総理大臣
「私たちが常に申し上げておるのは、禁止よりも公開だと、きちんと分かるようにと。『この政治家はこの政党は金によってそういうものを曲げたね』ということになれば、有権者の判断によって選挙で当選することができない。あるいは政権を失うということが資本主義、民主主義社会のあるべき姿だと私どもは考えております」

立憲民主党 長妻代表代行
「公開が重要だというのは私も同感ですが、今も一定程度公開しているんですよ。1社で5000万円をポンと献金している所もいっぱいあるわけですね。これ公開されているから分かるんだけれども、先進7カ国ではアメリカもフランスもカナダも企業・団体献金は禁止となっています。ぜひ真摯に企業・団体献金禁止について議論をしていただきたい。年内に決着を付けて頂きたいと思いますが、いかがですか」

石破総理大臣
「それは各党間で今、真摯な話し合いがなされているのであって、政府の立場でいつまでにと申し上げるのは越権でございます。私が言いたいのは、私たちが正しくて皆さんが間違っているとかそんなことを言ってるんじゃなくて、民主主義を支えるコストは誰が負担をすべきなのかと。そしてそれはきちんと公開をされて、主権者たる国民が判断を下す。いやしくも個人であろうが企業であろうが団体であろうが、公の利益に反するようなことをすれば主権者たる国民の審判によって断罪される。断罪という言葉はよくないな。きちんとした判断が下される。それが民主主義というものだと私は思っております」

 その石破総理、企業・団体献金を禁じることは憲法に抵触するとも述べました。

立憲民主党 米山隆一議員
「どうやら、石破総理は憲法に反すると思っているらしいので、(企業・団体献金が)憲法に反すると思っているのかいないのか教えて下さい」

石破総理大臣
「憲法上の根拠は憲法第21条だと思っております。表現の自由ということで企業も表現の自由は有しておるわけで、それは自然人たると法人たるを問いません。企業・団体の献金を禁ずるということは私は少なくとも憲法21条には抵触すると思っている。私自身はそのように考えます」

 企業・団体献金を禁止することは憲法21条が定める表現の自由に抵触するとの認識を示しました。

 与野党が年内決着を目指す政治改革を巡っては、各党が政治改革関連法案を国会に提出。その数は9本となり乱立模様です。

自民党 牧島かれん議員
「我が党は真摯に、そして謙虚に政治資金に関する問題に向き合い反省し、今一度、国民の皆様から信頼をいただけるよう不断の改革を推進していきます」

立憲民主党 落合貴之議員
「政党に対する企業・団体献金を禁止しなければなりません」

 10日から政治改革特別委員会が始まりましたが、いずれの法案も現時点では可決が見通せないまま審議に入ります。

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