寒さが続くと気をつけたいのが、ツルツル滑る雪道だ。都内などでも、たまに積雪があると転んでしまう人を見る。転倒してけがをしないよう、備えておけることはあるのだろうか。
札幌市を拠点に、冬を安全・安心・快適に過ごすための普及活動をしている「ウインターライフ推進協議会(以下、協議会)」に聞いた。歩き方だけではなく、服装や靴も大切だという。
最も重要なのは「急がない」こと
協議会によると、歩き方のポイントは3つ。
まずは「歩幅」。大きな歩幅は重心移動(体の揺れ)も大きくなるため、転びやすくなってしまうそうだ。できるだけ小さな歩幅で歩き、左右の足も肩幅くらい離すのが望ましい。
次は「足の裏全体を路面につけて」歩くこと。地面をこするように歩くとつまずいてしまう原因にもなるので、軽く足を浮かせ踏みしめるようにすると、比較的安全に歩ける。
そして何より大事なのは「急がない」こと。できるだけ雪の積もっていない“安全な道”を見極めるには、心の余裕が必要だ。時間にはゆとりを持ち、スマートフォンの“ながら歩き”など、注意散漫にならないようにもしたい。
「ブラックアイスバーン」に注意
併せて、路面の状態もチェックしよう。
雪が積もったばかりの路面と、雪がとけた後に凍った“氷の路面”では、氷の路面の方が滑りやすいそうだ。降ったばかりの雪は真っ白に、氷の路面は灰色っぽく見えることが多いので、気温がマイナスで、路面が灰色っぽく見えるときは注意だ。
また、雪が積もっていない道にも「ブラックアイスバーン」という危険が潜んでいる。
これは水に濡れているように見える路面が、実は凍っている状態のことで、日中にとけた雪が夕方から夜間にかけて冷えて凍ったり、雨が凍ってできることが多いそうだ。
「日が暮れて急激に気温が下がる、暗くなって視界が狭くなる、帰宅時間で急ぎ足になる。これらが重なる夕方は転倒される方が多く、かなり危険な時間帯です。雪が降る前後に厳しい冷え込みがあるかどうか、天気予報をよく見て、いつも以上に注意することが大事です」
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