秋田県由利本荘市で、水道水から有害物質が検出されていたにもかかわらず、検査結果が改ざんされていたことが分かり、市は14日付で、関係していた職員24人を停職や減給などの処分とした。

14日に開かれた由利本荘市議会全員協議会の冒頭、湊貴信市長は「誠に申し訳ありませんでした」と陳謝した。

由利本荘市東由利地区の大台集落の水道水から、国の基準を上回る有害物質「六価クロム化合物」が検出された。

由利本荘市は毎年水質を検査しているが、2020年度から4年間、1回目の検査で基準値を上回る数値が確認されたものの、2回目は正常な値だった。これについて市が調べたところ、水道課の職員が2回目の検査でサンプルに水を加え、結果を改ざんしていたことが判明した。

14日の市議会全員協議会では、改ざんされた期間に水道を利用した地区の住民などが8世帯26人に上ることなどが報告された。

 由利本荘市・小番正明総務課長:
「『疲れやすい』『声のかすれ』など10人から話があった。これ以外は『特にない』という答えをもらっている。今後の健康診査、人間ドッグや検診を希望する人が26人中21人いた」

問題を受けて市は14日付で、不適切に水質調査にあたった水道課の主査を停職6カ月に、検査結果を適切に把握しなかった管理職など5人を停職や減給とするなど、計24人を処分した。

 由利本荘市・湊貴信市長:
「相談窓口を開設して、健康についての心配事についても対応していきたい」

また、湊市長は「市民の信頼を失墜させた」として、自身の給料を3カ月間10%、副市長2人などをそれぞれ1カ月間10%減額する条例案を6月議会に提出する意向を示した。

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