シラチャーソース=2024年5月15日、町野幸撮影
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 米国で熱狂的人気がある、「辛さとうまみ」が特徴の調味料「シラチャーソース」の人気が日本でもじわじわ広がっている。小売りからの注目度も高まっているようだ。暑くなり、辛いものを食べたくなる夏を前に、本格的なブームとなるか?

 シラチャーソース(スリラチャソース)は、唐辛子とニンニクを主原料としたホットソース。砂糖や酢などの調味料を加え、辛さと酸味がありつつも、コクやうまみも強いのが特徴だ。

 トマトソースをベースに唐辛子や調味料を加えて煮詰めた「チリソース」や、唐辛子と食塩を食酢に混ぜて発酵させた、タバスコソースを代表とする「チリペッパーソース」などとも違った独特の味わいがある。 辛すぎず、ハンバーガーやポテト、パスタなどさまざまな料理と相性がよいことなどから、SNS(ネット交流サービス)上には「何にでもかける」「ハマり過ぎて消費スピードがすごい」などの愛好者の声が多く投稿されている。

 シラチャーソースの発祥はタイ。商品化された米国では熱狂的な人気となり、スーパーにも多く並ぶ。そしてここ数年、日本でも人気が広がりつつあるようだ。新型コロナウイルス禍で調理済み食品を自宅で食べる「中食」需要が増えたことや、エスニック料理や辛い食べ物の人気の高まりで利用シーンが拡大。大手小売りの取り扱いも増えたほか、SNSの口コミも人気を後押ししているとみられる。

 タバスコソースを製造する米マキルヘニー社は2023年8月、日本で4年ぶりの新製品としてシラチャーソースを発売した。17年に発売したエスビー食品も売り上げは好調で、23年は20年比で36%伸びたという。

 米国製のシラチャーソースを初めて日本で取り扱ったという輸入販売会社「スリラチャ」(岐阜県羽島市)の担当者は「一度手にしたらハマっていただけるような商品だと皆さんが気付き始めている」と話す。

 同社はコロナ禍の20年10月、専用の自動販売機での販売を開始したところ売り上げは大きく伸び、年間約5700万円とコロナ禍前の4倍になった。【町野幸】

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