政府は14日の閣議で、2024年版の男女共同参画白書を決定した。白書は月経障害や乳がんなど女性特有の病気は働き盛りの20~50代に多く、健康上の課題やそれに苦しむ時期は男女で異なると指摘。「女性の活躍を推進し、女性の管理職を増やすためには、企業側にも女性特有の健康課題への対応が必要だ」と訴えた。
白書によると、男性特有の前立腺肥大などの病気は50代以降で多くなる傾向がある一方、女性特有の病気は発症時期が幅広い。月経障害は20代から40代前半、子宮内膜症は30代から40代で多い。乳がんや更年期障害は40代から50代がピークで、女性の管理職登用の時期と重なる。
また、男女ともに健康意識と昇進意欲には相関関係があると分析。例えば20代女性では、健康だと認識している人の29.9%が「上の役職に就きたい」と考えるのに対し、健康でないと認識している人では20.1%にとどまった。
白書は「女性が不本意に離職することなく、キャリアを形成していくためには、健康への理解・支援が求められる」と強調。「女性が健康課題を抱えながらも働きやすい社会は、高齢者や障害がある人、男性にとっても働きやすい社会になる」と記している。
オフィス街の横断歩道を渡る人=東京都内(EPA時事)
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