国会議事堂
衆院憲法審査会は18日、今国会2回目の自由討議を行った。日本維新の会、国民民主党、衆院会派「有志の会」の3党派は、岸田文雄首相(自民党総裁)が9月の総裁任期までの改憲実現に意欲を示していることを引き合いに、条文案作成を急ぐよう訴えた。一方、立憲民主党は議論すべき論点が多岐にわたるとして、「数年単位の時間をかけ、憲法全般を見渡した議論が必要だ」と反論した。 自民の加藤勝信氏は、大規模災害で選挙の実施が困難になった場合に国会議員任期を延長する緊急事態条項の必要性について、前国会までの憲法審で「共通理解が形成されてきている」と述べた。公明党の国重徹氏も「論点は既に出尽くした感がある」と同調した。 これに対して、立民の奥野総一郎氏は「任期延長された議員は選挙を経ておらず、民主的正当性に疑問が残る」と問題点を指摘。腰を据えた憲法論議の重要性を強調した。共産党の赤嶺政賢氏は改憲に反対した。 維新など3党派は、首相が期限を区切った改憲実現を掲げながら、自民が条文作りを主導しないとして追及。維新の青柳仁士氏は「このままでは首相が約束した総裁任期中の改憲は不可能だ」とし、「今日にでも条文化作業に入るべきだ」と自民に投げかけた。 国民の玉木雄一郎代表も「首相の総裁任期中に改憲発議するのであれば、選択肢は一つしかない」と、緊急事態条項に絞った起草委員会の設置を求めた。有志の会の北神圭朗氏も同様の主張を展開した。(三輪喜人) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。