自民党の小野寺五典元防衛相は13日、特定秘密の不適切運用やパワハラなどの不祥事による防衛省・自衛隊の大量処分を問題視した。都内で記者団に「国民に負担をいただく形で防衛費の増額をする方向のなか、肝心の自衛隊員がこのありさまでどうなのかと強い憤りも持っている」と述べた。
特定秘密の不適切な運用について「わが国の自衛隊の信用にも関わる」と指摘した。改善に向け「日本の安全保障、防衛に穴があかないように、後押ししていかないといけない」とも語った。
石破茂元防衛相は「最も強い組織であれば、最も高い規律が求められる。当たり前の話だ」と苦言を呈した。千葉県のJR津田沼駅前で街頭演説し「自衛隊に関わってきた者の一人として心からおわび申し上げる」と陳謝。「自衛隊の信頼をもう一度取り戻したい」と訴えた。
公明党の山口那津男代表は「看過できない課題」と指摘。自衛隊の管理監督の在り方や特定秘密の取り扱いに関し「しっかり見直し、体制を固めていくことが大事だ」と強調した。訪問先のタイでの記者団との懇談で質問に答えた。
不祥事で防衛省は12日、218人(延べ220人)を処分した。うち懲戒処分は海上自衛隊トップの海上幕僚長ら計117人。事務次官や制服組トップの統合幕僚長ら最高幹部5人を内部規定に基づく訓戒とした。
〔共同〕
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