政治資金規正法の改正に向けて自民党は党独自の案をまとめることになり、それに向けて22日、作業チームのメンバーが協議を行いました。

これまでのところ独自の案は、再発防止に向けた最優先の制度改革と、再発防止策以外の検討項目の2つの要素で構成する方針です。

そして、再発防止に向けた具体策として、議員の責任を強化するため、収支報告書の内容に間違いがないことを示す「確認書」の作成と署名を、議員本人に義務づける方向で調整に入りました。

会計責任者が処罰された際に、議員が内容を確認せず形式的に作成していた場合には罰則を科すことが盛り込まれる見通しです。

また、収支報告書に不記載があった場合に不記載の額を国庫に返納する仕組みを設けることも検討しています。

一方、再発防止策以外では政党から議員に支給される「政策活動費」の透明性のあり方などを盛り込むことを検討しています。

自民党は23日、すべての議員を対象とした会合を開いて独自の案を固め、週内にも公明党との合意を目指す方針です。

自民 茂木幹事長「あすにもとりまとめたい」

自民党の茂木幹事長は、記者会見で党独自の案のとりまとめについて「収支報告書への不記載の再発防止は最優先課題であり、あすにもとりまとめたい」と述べました。

そのうえで、党内で検討されている収支報告書に不記載があった場合に不記載の額を国庫に返納する仕組みについて、「意図的な不記載や虚偽記載などは、収支報告書を修正すれば済むものではないと思っている。議員本人の罰則強化とあわせて『没収』や『国庫返納』の議論を進めていきたい」と述べました。

一方、旧「文書通信交通滞在費」、現在の「調査研究広報滞在費」の使いみちや公開のあり方について、「与野党間の協議が早急に再開され、合意すべきものであり、合意が得られるようわが党の担当者にも促していきたい」と述べました。

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