岸田文雄首相が9月下旬に予定する国連総会に合わせた訪米で、自らの一般討論演説を見送る方向となった。日本は来月26日の枠が割り当てられたが、自民党総裁選の投開票日である同27日までに帰国するため、調整が付かなかった。複数の関係者が30日、明らかにした。

一般討論演説は、9月24~30日の日程で行われ、日本が割り当てられた枠は同26日午後だった。各国と演説順の変更を協議しているが調整は付かず、首相周辺は「一般討論演説は難しい」との見通しを示した。

日本の首相が国連での演説を見送るのは2007年9月の福田康夫首相以来。この時は高村正彦外相が演説したが、今回は総裁選出馬に意欲を示す上川陽子外相の訪米も見通せない。このため山崎和之国連大使が対応する案も出ている。

首相官邸に入る岸田文雄首相=30日午前、東京・永田町

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