自民党の茂木敏充幹事長が国民の負担増を避けるため防衛増税などを見送る考えを示したことに4日、党内から疑問の声が相次いだ。幹事長として岸田政権の中枢にいながら、政権が進めた路線の否定につながりかねない内容に批判も広がっている。
林芳正官房長官は記者会見で「政府としては防衛力や子ども・子育て政策の抜本的な強化を実現するうえで必要と考えている」と述べた。
小野寺五典安全保障調査会長は「防衛政策がぐらつけば(他国に)間違ったメッセージを与えてしまう」と懸念を示した。財源の裏付けがあってこそ防衛力は強化できると指摘した。
党幹部のひとりは「記者会見の途中からこの人は本当に党幹事長なのかと思った」と話した。別の幹部は「首相が退任する経緯からしたら幹事長にも責任がある」と問題視した。
首相周辺は主君を討った明智光秀になぞらえて「やはり光秀ではないか」と憤った。
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