河野太郎デジタル相=8月26日、佐藤哲紀撮影

 自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明している河野太郎デジタル相(61)は5日の政策発表会見で、将来的に年末調整を廃止して納税者による確定申告に一本化するとの公約を掲げた。負担は生じないと強調した。この方針を示したX(旧ツイッター)では「税務署パンク」がトレンド入り。自衛隊への原子力潜水艦配備を議論する必要があると会見で主張したことも含め、波紋を広げている。

◆税務署の事務負担対策は「デジタル化」

 河野氏は会見で「コロナ禍では、誰が困っているかを行政側で把握する手段がなかった」とし、税や社会保障などに関するデータを行政が一元的に管理することで、真に支援を必要とする人の絞り込みがしやすくなると説明。的確で迅速な支援につながるとした。  SNSでの反響も意識し、「最終的には皆さんの確定申告が自動で入力される」と理解を求めた上で、税務署の事務負担を増やさないようデジタル化を進める考えを示した。  原潜については、「日本も配備し、東シナ海から太平洋へ出るところを押さえる戦略を議論する時代になっている」と訴えた。政府は「原子力基本法の現行解釈に従えば、わが国が原潜を保有することは難しい」(林芳正官房長官)との見解だ。(坂田奈央) 

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