自民党総裁選への立候補を表明した高市早苗経済安全保障担当相=9日、国会内で(佐藤哲紀撮影)
◆「日本は主権国家。アメリカに言うべきことは言う」
―憲法改正の国会発議をいつまでに目指すのか。 「その環境を作るために、たくさんの自民党同僚議員が努力をしている。他党の理解を得て、少しでも早く国民投票をしてもらえる環境をつくるために頑張りたい」自民党総裁選で訴える政策について語る高市早苗氏=9日、国会内で(佐藤哲紀撮影)
―(在日米軍が航空管制を握り、民間機の通過を制限する)「横田空域」について、総理になればアメリカに注文をつける覚悟はあるか。 「どの国に対しても必要な注文はつける。日本の国益を守るために必要な注文であれば、しっかり堂々と訴えていく。日本は主権国家だ。日本独自でしっかりと国を守れる防衛力を身につけていくということが今後大事なことで、それをしっかりと成し遂げる。アメリカに対して言うべきことはしっかりと言う。何でも言い合えるのが同盟国だと考える」 ―政治とカネの問題について、政治資金収支報告書への不記載があった議員の要職での起用、選挙での公認・非公認、処遇についてどう考えるか。 「自民党の処分は決まっている。非公認よりも厳しい処分が5名に下さている。決着した処分を、総裁が変わったからといってちゃぶ台返しするというようなことをしたら、それは独裁だ。今回、自民党が国民から大変な不信を抱かれたことは紛れもない事実だが、党で決めた処分をひっくり返すような独裁的な行動はとらない」◆「消費税、今すぐ引き下げは考えていない」
―総理になれば靖国神社に参拝するか。記者会見で報道陣の質問を受ける高市早苗氏=9日、国会内で(佐藤哲紀撮影)
「靖国神社はとても大切に考えてきた場所だ。公務死された方々に尊崇の念をもって感謝の誠を捧げるのは普通のことだ。国策に殉じ、自分たちの祖国を守ろうとされた方々に敬意を表し続けることは希望するところだ」 ―選択的夫婦別姓などで、高市氏の政治的理念と公明党の政治的理念は異なる点もある。公明党との連立や選挙協力の枠組については。 「先般、選択的夫婦別氏(別姓)制度を実現すると言っていた候補予定者の中に『不動産登記ができないじゃないか』と答えていた方がいたが、不動産登記はできる。今年の4月から旧氏でできるようになっているので、正しく皆さまに知識を持ってもらい、できるだけ多くの方が不便を感じない、第一歩となる法律をまず成立させたい。そこで、まだ残る問題点があるのであれば、そこからまた議論をしなければならない」(※公明党の関係については回答せず)自民党総裁選への意欲を語る高市早苗氏=9日、国会内で(佐藤哲紀撮影)
―消費税減税は考えないか。解雇規制の見直しについては。 「消費税を今すぐ引き下げるということは考えていない。今後、経済の状況が、もうこれは国難だというような危機が来て、本当に私たちの生存に必要なものが手に入らないような状況が来た時に、弾力的な運用というのはあり得る。今の経済状況を見る限りは考えていない」 「解雇規制の見直しは反対だ。日本の解雇規制がきつすぎるかといったら、そうじゃない」◆「核兵器を『持ち込ませず』」は「議論しなければ」
―核を持つか。 「『持たず、つくらず、持ち込ませず』と(いう非核3原則)、核保有に関して、あれは国会決議だ。核不拡散条約を日本は批准しているので、『持たず、つくらず』、これは守らなければいけない。ただ、アメリカの拡大抑止の下にあるのであれば、『持ち込ませず』という部分についてはどう考えるのか、これはしっかりと議論しなければいけない」
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