大阪府吹田市は13日、外郭団体の市社会福祉協議会の事務局長がハラスメントで懲戒処分を受けた問題で、市社協に報告書の提出を求めていることを市議会で明らかにした。

 事務局長は職員にハラスメント行為を行ったとして、昨年11月に減給10分の1(2カ月)の処分を受けた。処分後に職員らが体制の刷新を訴え、事務局長の信任投票を実施していたことが判明。市は市社協にハラスメントの事実関係の再調査を求めている。

 この日の市議会一般質問で、立憲民主党の西岡友和議員が市社協の複数の職員から聞き取り調査をしたと明らかにし、ハラスメント問題への市の対応について質問した。梅森徳晃福祉部長は「(市社協は)公正で透明性の高い運営が求められる」とした上で、「処分に至るまでの具体的な事実関係がわかる報告書の提出を求めている」と答弁した。西岡議員は議会後の取材に対し、「職員が安心して働けるよう、市はもっと市社協との連携を深めてほしい」と話した。

 市社協は取材に「担当者が不在で取材に応じられない」と答えた。

 吹田市は9月、後藤圭二市長から部長級職員に向けて職場のハラスメント撲滅をめざし、「ゼロハラ組織の実現に向けて」というメッセージを送付した。

 全職員を対象に実態調査を行い、新たなハラスメント防止対策に取り組む。深刻な事案については個別対応を検討するという。(田中祐也)

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