鈴木康友・前浜松市長(23年)

静岡県の川勝平太知事の辞職願提出で5月9日告示、26日投開票が決まった次の県知事選を巡り、前浜松市長の鈴木康友氏が出馬する意向を固めたことが関係者への取材で分かった。15日午前に正式表明する。8日には元県副知事で総務省出身の大村慎一氏が知事選への出馬を正式表明しており、表明すれば2人目の候補者となる。

鈴木氏は浜松市出身の66歳。慶応義塾大学法学部を卒業後、会社役員などを経て衆議院議員を2期務めた。2007年に浜松市長に初当選し、4期まで務めた。市の財政改革や24年1月に実現した行政区再編などに取り組んだ。

鈴木氏は川勝氏の辞意表明に伴い知事選出馬を検討。浜松市長時代の支援者だった鈴木修スズキ相談役など県西部経済界の重鎮らと協議を重ねてきた。15日の出馬表明には遠州鉄道(浜松市)の斉藤薫会長、ハマキョウレックスの大須賀正孝会長が同席予定。地元商工団体の新旧トップでもある2人が並び、経済界の支援姿勢を強調する。

鈴木氏の出馬意向を受け、8日に出馬を表明していた大村氏は11日、「誰が候補として出ようとも、県政を再構築していく。そのために重要な課題を解決していく力が私にはあると考えている。その点については全く何のぶれもない」と述べた。

県中部経済界の関係者は「鈴木氏が出馬するとは知らず驚いた。西部の財界の多くがついたのだろう。知事選で中部と西部の経済界が割れるような事態は避けたい」と話した。

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