衆院島根1区補欠選挙は28日投開票され、立憲民主党元職の亀井亜紀子氏(58)が、自民党新人の元中国財務局長錦織功政氏(55)=公明推薦=との一騎打ちを制し、通算2度目の当選を確実にした。小選挙区制導入以降、自民が独占を続けた「王国」島根県で、野党として選挙区議席を初めて奪取した。錦織氏は自民派閥の政治資金パーティー裏金事件が響いた。
亀井氏は松江市で記者団に「保守王国と言われる島根県での今回の結果は、大きなメッセージとなって岸田政権に届く」と述べた。
選挙戦では裏金事件を踏まえ、クリーンな政治を実現すると主張。消費税のインボイス(適格請求書)制度批判も展開した。幅広い野党支持層や無党派層に浸透したほか、自民支持層の批判票も取り込んだ。
錦織氏は「政治改革を先頭に立って引っ張ることを約束する」と訴えた。小渕優子選対委員長ら党幹部が連日のように選挙区入りし、岸田文雄首相も2度応援に駆け付けたが、支持は広がらなかった。錦織氏は松江市のホテルで「厳しい逆風を承知で立候補した。力が及ばなかった」と支援者らに語った。
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