海上保安庁の大型無人航空機シーガーディアン(2022年、青森県八戸市)=海上保安庁提供

防衛省は15日、大型無人航空機「シーガーディアン(MQ9B)」の導入を決めたと発表した。海上自衛隊が運用し、広域での洋上監視能力を強化する。

シーガーディアンは米ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ製。2028年度に初号機配備し、32年度ごろまでに計23機体制にすることをめざす。

25年度予算の概算要求に262億円を計上した。機種選定を控えていたため、これまで金額を公表していなかった。操縦席や管制システムといった付属品を含めて1機あたり平均およそ120億円を見積もる。

防衛省によるとシーガーディアンには赤外線カメラや海洋監視レーダーなどを搭載し、海上を航行する艦船の状況を監視する。攻撃用の装備を搭載する計画は現状ない。

航続距離は4800キロメートル、最高高度は1万2000メートルほどで、24時間程度の連続飛行を見込む。配備場所はこれから防衛省内で検討を進める。

海自は23年5月〜24年9月にシーガーディアンの試験運用を実施した実績がある。無人機が海洋監視で有効な装備となり得るか確認した。

シーガーディアンは海上保安庁も導入し、22年から運用を開始している。

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