地域政党・大阪維新の会(代表=吉村洋文大阪府知事)は8日夜、所属する大阪府岸和田市の永野耕平市長(46)について、離党勧告処分とすることを決めた。この日、綱紀委員会を開いて永野氏の弁明を聞き、「できる範囲で説明を尽くした」と判断した結果という。永野氏はこの判断を受け、市長を続投する意向を表明した。

 永野氏は、政治活動で関わりのあった女性と性的関係を続けたことをめぐって、謝罪と解決金500万円を払う内容で大阪地裁で和解したことが明らかになった。

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 維新は4日、永野氏を離党勧告処分としたうえで、十分な説明責任を果たさない場合は除名とすることを決定。永野氏は6日に記者会見を開き、「不適切な不倫の関係にあった」などと話し、謝罪した。

 維新は8日の綱紀委員会で、永野氏から事情を聴いた。そのうえで性加害などの新たな事実が見つからず、永野氏と相手方の主張との間に食い違いがあり、事実認定ができないとして「離党勧告相当」との見解をまとめた。

 その後の役員会で「裁判所で和解も成立しており、永野氏はできる範囲で説明を尽くした」として、離党勧告を決定した。永野氏からすでに3日付で離党届が出されており、8日に認めた。

 永野氏は、除名されれば辞職する意向を示していた。離党処分が正式決定されたことを受け、「しっかりと重く受け止めたい。進退はこれまで申し上げたとおり、今後も市民のために務めて参りたい」とのコメントを発表した。

 維新の杉江友介幹事長は記者団に「(離党勧告は)我々の組織から出ていってください、一緒に行動できませんということだから、非常に重たいものだ」と説明。永野氏の進退については「僕が言うことではない。処分を踏まえてご自身が判断されること」と述べた。

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