この問題を受けて、国会では衆参両院に政治改革を議論する特別委員会が設置され、先月26日に衆議院で開かれたのに続いて、10日は参議院で初めて開かれました。
この中で
▽自民党の磯崎仁彦氏は「公明党との協議で、政治資金制度の改革に関するとりまとめを行った。政治家の責任強化として、いわば政治資金規正法版の『連座制』を導入するほか、政治資金パーティーの支払者の氏名などの公開基準は現行の『20万円超』から引き下げる。今の国会で法改正に万全を期していく」と述べました。
▽公明党の里見隆治氏は「パーティー券購入の公開基準額を現行の『20万円超』から『5万円超』に引き下げ、『政策活動費』の使途公開も義務づける。与野党間の協議を進めつつ、国民に納得してもらえる法改正を今の国会で必ず成し遂げる」と述べました。
これに対し
▽立憲民主党の小沼巧氏は「与党の『政策活動費』に関する考え方は踏み込み度合いが中途半端だ。あえて曖昧さを残そうとする魂胆はいかなるものか。定義も解釈も実態も曖昧な『政策活動費』はなくして政治資金を透明化し、政治資金パーティーと企業・団体献金も禁止すべきだ」と述べました。
▽日本維新の会の高木かおり氏は「旧『文書通信交通滞在費』の使途公開は政治改革の一丁目一番地として必ずやるべきだ。『政策活動費』は廃止し、可能なかぎり使途を公開する新たな制度をつくるべきだが、情報公開の範囲を拡大して制度をつくれるのであれば歩み寄っていきたい」と述べました。
▽共産党の井上哲士氏は「与党案は、企業・団体献金の廃止には触れず『政策活動費』も温存し、公開の中身も不明であり、抜本的な政治改革に値しない。裏金事件の温床にもなった企業・団体献金の全面禁止こそが国民の求める政治改革だ」と述べました。
▽国民民主党の浜野喜史氏は「政治資金規正法違反などがあった場合は政党交付金の一部の交付を停止すべきだ。自民・公明両党の合意内容は、透明性の確保や議員の厳罰化の点をはじめ不十分だと言わざるをえない」と述べました。
▽れいわ新選組の舩後靖彦氏は事前に入力した文章を自動音声で読み上げる形式で「裏金議員が辞職など責任を果たしたうえで、政治資金規正法の改正を会期を延長してでも行うべきだ。『連座制』の導入、企業・団体献金や政治資金パーティーの禁止などには賛成だ」と述べました。
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