【ワシントン=共同】欧米の研究チームが30日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使い、これまで知られている中で最も古い銀河を観測したと発表した。宇宙の始まりから2億9千万年後の姿で、端から端まで光の速さでも1600年かかる大きさ。質量は太陽の数億倍と見積もっている。
若い星々が放った光の残骸である赤外線を、昨年秋から今年初めにかけて捉えた。今回のように明るく、大きく、重い銀河は宇宙の黎明(れいめい)期のものとしては異例。今後探索を進めれば、もっと若い宇宙にあった明るい銀河が見つかってくる可能性もあるとみている。
この銀河には酸素が含まれていることも判明した。約138億年前に起きたビッグバンの後、恒星が生まれては死ぬサイクルを繰り返す中でできたと考えられる元素で、ごく初期の宇宙で既に星の世代交代が起きていたことになる。このことも研究者を驚かせた。〔共同〕
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