九州電力子会社で海外事業を担うキューデン・インターナショナルは11日、太陽光発電事業を手がけるスイス新興のキャンディ・ソーラーに出資したと発表した。九電グループは海外事業を成長分野の一つに位置づける。出資によって連携を深め、キャンディが足場とするインドや南アフリカへの事業進出を目指す。

出資額や出資比率は非公表だが、キャンディが資金調達を発表した総額3800万ドル(約60億円)の一部となる。あわせて戦略的パートナーシップ契約を結んだ。

キャンディは2018年に創業し、顧客企業の敷地内に発電設備を設置して電力を供給するオンサイト太陽光発電事業を中小企業向けに手がける。インドや南アフリカを展開エリアとしており、24年5月末時点の契約済みの発電出力容量は約11万キロワットに達した。

通常のオンサイトPPA(電力購入契約)と異なり、設備を顧客が保有する形にすることで税金の減免が受けられるようにするなど、現地のニーズに合った様々な契約形態を提供しているのが強みという。

九電グループは30年度の連結経常利益の目標を1500億円とし、そのうち海外を含む「その他」で5割を稼ぐ目標を掲げる。これまで展開してきたアジアや北米に加え、今回の出資を機にインドや南アフリカなどでも事業機会の獲得をうかがい、さらなる成長を目指す。

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