デンマークでは天気予報に「風」という日がある。この風が「資源」になり、輸出される未来が近づいている。
陸上にも多くの風車があるデンマークでは近年、洋上風力を急速に増やしている。風力や太陽光などの再生可能エネルギーだけで国内の電力需要の約8割をまかなっているという。
今後も、再エネによる電力は国内需要を超えて増えていくと見込まれ、外国に配電するだけではなく、水素に変えて、供給する計画が現実味を増してきている。
エネルギー庁の担当者は「余剰の風力発電が水素製造に利用されると予想されている。そのすべてを国内で使用することはできないため、輸出することが重要になる」と説明する。需要の減ったドイツ・デンマーク間の天然ガス用パイプラインを水素用にする計画もある。
Everfuel社はフレデリシアという街の郊外に、欧州最大級20メガワットの電解装置を備えた水素生産施設を建設した。1日あたり最大8トンの水素を製造できるといい、2024年の後半に稼働する予定だ。
ヤコブ・コースゴーCEOは風力発電の強化と国内での水素生産により、「デンマークが資源大国になる」と断言する。(鈴木智之)
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