Gメールの最新のセキュリティーガイドラインに未対応の場合はメールが届かないなどの影響が出ている可能性がある

メール配信支援サービスのリンク(東京・港)は、米グーグルの「Gメール」が6月に全面適用したセキュリティーガイドラインに「全て対応済み」とする国内メール配信事業者が34.6%にとどまるとする調査結果を発表した。なりすましや迷惑メール対策で導入されたもので、未対策の場合はメールが届かないなどの影響が出ている可能性がある。

調査は5月29日から6月5日、メールマガジンや通知メールを配信する全国の事業者の社員に対して行い、1千人から回答を得た。

グーグルは新しいガイドラインで、Gメール向けの大量送信者に対し、なりすまし対策技術「DMARC(ディーマーク)」の実装などを求めている。未対策の場合は「迷惑メールに分類されたり、エラーで(受信を)拒否されたりすることがある」と警告している。

ガイドラインへの対応調査では「対応を進めているが未完了」が最多の40.9%で、「対応していない」も12.0%だった。ガイドラインを「知らなかった」も5.7%あった。

ガイドラインの一部が適用され始めた今年2月以降の影響を尋ねたところ、「未達や遅延が起きている」との回答も21.5%に上った。「未達や遅延が増えている可能性がある」(40.9%)を含めると、6割超が影響を感じている。

リンクのメールサービス責任者の菱沼憲司氏は「近年は自社のメールサーバー以外の様々な環境からもメールが送信されており、送信環境の把握が困難になっている」と語る。特に外部サービスやベンダーへ委託している場合は「責任範囲がより曖昧になるため、ガイドラインへの対応が漏れてしまいやすい」と指摘している。

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